博多日本酒吟醸香

ステーキ大阪屋

異国情緒漂う長崎で、うまい和牛ステーキを食わせる店がある。「ステーキ大阪屋」。もともと焼肉店もやっているから、肉の質は抜群。佐賀牛などの有名黒毛和種が育てられている九州で、最も質のいい和牛を狙って、仕入れている。

正直、脂がしたたる霜降り肉には、日本酒は負けるのではと思っていたが、店を取り仕切る三浦雄一郎さんは上質なステーキに、日本酒は合うと言う。 三浦さんはバーテンダーでもあり、世界中の酒に精通している。酒のプロがそろえる日本酒とともにステーキを味わった。

カウンターだけのわずか6席。ホークやナイフ、食器やグラスに至るまで、すべてにこだわっている。目の前の鉄板で、肉がジュウジュウ焼かれるのを眺めながら、今か今かと口に入るときを待つ。

ステーキは4種類から選べた。左からサーロイン、シャトーブリアン、赤身、タン。「うちは、九州でも一番いい肉を仕入れています」と三浦さんが胸を張る、極醸のものばかりだ。

シャトーブリアンを焼いてもらった。写真で、焼き上がりまでを見てもらいたい。

最終的な焼き具合をどうするか聞かれた。よし、レアで!

レアだから、肉そのものの味がダイレクトに楽しめる。口に入れるととろけた。脂の甘み、赤身の良い香り。少しだけ塩をつけて1枚、う~ん最高! わさびをつけてしょう油をちょっちょっとつける。これまた絶品!

合わせる酒として、三浦さんが出してきたのが「横山五十」。長崎の酒だ。壱岐島の「壱岐焼酎」の蔵元、重家酒造がつくる純米大吟醸酒。ワイングラスで出てくるところが、バーテンダーらしい。華やか、肉にも合う。

日本酒とステーキ。ステーキの脂に、日本酒は決して負けてない。むしろ、口の中に爽やかな風を届けてくれる。

左が三浦さん、右はグランシェフの内山さん

日本酒は厳選したものをそろえている。

店の人たちと語らいながら、うまい肉と酒を楽しむ。至福な時間がここにある。

現在は店舗リニューアル中。今すぐにでも大阪屋の極醸肉が味わいたい方は、焼肉店の「大阪屋」がすぐ近所にある。