八百万~やおよろず

八百万~やおよろず

 数字の800万ではない。
非常に多くの無数のという、いにしへの言葉である。

八が末広がりって言う意味もあるが、多数を意味し、八百万という数字は、数の多き至極を指しいている。ここでもう一つ森羅万象という言葉がある。これはこの世に(宇宙ともいう)存在する一切のもの、事物、現象を指している。おそらく言葉として意味をなしたのは、この国に関していえば森羅万象が後発であるが、この森羅万象に神の発現を認める古代日本の神観念を表す言葉が八百万の神になるといえる。日本の記紀神話にあらわれるこの神々、世界各国の神々と異なり、肉体的特徴や個性を持っていない。これが日本の神々の姿としていえる。神道は地縁・血縁などで結ばれた共同体を守ることを目的に信仰されてきた。仏教はその視点で比較すると、個人になるようだ。話を戻す。氏神さま、田の神さま、山の神さま、竈神さまなどなど。前述の通り森羅万象にやどりし神々を信仰している。ちなみに島根県出雲市にある佐香神社は酒造の神として信仰されている。久斯神(くすのかみ)は酒の神のことである。

八百万~やおよろず

酒造りの工程は、神々に見守られしものであり、そして出来あがったお酒は、お神酒であり、神々もめされるものとなる。その神聖なる酒を普段使いで飲むことができる。幸せな文化だ。神々と呑む。敬いながらも稀に肩を組み呑む。結果、恩恵を受ける。また翌年も美味しい酒を楽しむ時間が過ごせる。過去に遡れば、この国には酒を嗜む文化があり、その旨さが未来永劫、自然の恩恵を受けることができる免罪符だったのではなかろうか?それがこの飲酒離れが叫ばれるこの時代。我々飲酒を嗜む人間に課せられた「酒を楽しむ」ということを伝えゆく文化にすること。非常に大きいのである。

八百万~やおよろず