GWに何を想ふ

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鹿児島県出身者は盆正月里帰りする。ゴールデンウィークもおそらく。

鹿児島県出身者は長期休暇の場合、結構な確率で帰省する。筆者も例外に及ばず。何が目的なのか?さっぱり分からないが、帰るものだと教わり、帰省している慣性の法則なのではなかろうか?このゴールデンウィーク帰省ではなく、紙媒体の締切に追われ、故郷鹿児島にいる。オフィスに唯一人。無造作に。桜島が見える。桜島。自然災害を招く鹿児島のシンボルだが、やはり桜島がなければ鹿児島とは思えないのではなかろうか?自然災害と共生している姿を。ぜひ目の当たりにしていただければ。人間の生命力を感じずにはいられないだろう。それほど力強く、たくましく生活している。

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彼岸花。別の名を曼珠沙華。

季節感のない話だが、彼岸花。ヒガンバナ。不吉な花と忌み嫌われているが、天上花の意味でめでたい兆しとされていることもあるようだ。別名では曼珠沙華。法華経等の仏典に由来。ただ仏教でいう曼珠沙華は、白くやわらかな花。外観は似ても似つかぬ。群生花で、道端に夏の終わり突如突出し現れる。ツクツクボウシと彼岸花。楽しかった夏が終わる憂いな思い出として甦る。
彼岸とは彼方の岸であり、悟りに至るため煩悩を捨て川の向こうに至った。向こう岸はつまり、涅槃であるとされている。その彼岸。春分と秋分を中日とし、前後3日をあわせ、春と秋で各々7日。これを彼岸会、お彼岸と呼ぶ。その期間、祖先を供養する行事、具体的には墓参りをすることとして定着した。

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ひとときのやすらぎの日々。

ゴールデンウィークが明けると初夏である。そのあと梅雨はあるものの。今年の夏がはじまる。日本酒の蔵元に務める方々は仕込み時期が概ね終わり、少しだけ気を許せる時期である。夏が終わるとまたはじまる新しい酒造り。少しでも心和ませられるゴールデンウィークにしていただければ。これまでの疲れを癒やされれば。支える家族に少しでも家族サービスできる期間になれば。そして彼岸花咲き乱れるころ、仕込む日本酒にめでたい兆しとなれば。

無造作に置かれた一人の人間。今夜も生み出せないものを受けとめることができない現実を回避するかのごとく酒を呑む。今宵も冷酒が心に染み渡る。明日の自分に期待して、今宵の日本酒が進んでいく。

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今回の写真提供は、鹿児島のプロカメラマン。重久清隆氏。作品紹介を兼ねてコラボしてみた。彼の作品は、生前写真倶楽部よりご覧いただけます。ご協力ありがとうございます。

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