モーリス・ユトリロ

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ユトリロに憧れる。

もし生まれ変わることができるのであれば、モーリス・ユトリロになりたい。筆者自身あんまり憧れる人がいるほうではないが、モーリス・ユトリロには憧憬の念を抱かざるをえない。19世紀末芸術家の街として名高いパリ・モンマルトルの丘で生まれ、酒とともに生き、酒に溺れ、酒と向き合い、酒を愛し、生涯を終えた。その傍らには常に絵画があり、その風景には無機質で、建造物の石膏や漆喰のひんやりとした冷たさが感じられる。その才能は周囲の人達は巨額の富へと経済的価値に変えられ、モンマルトルにいながら、外に出ることなく自室でふさぎ込み、また貨幣に変えられる芸術を生みという悪循環が続くという環境だったようだ。

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ユトリロの空。

ユトリロの空は決して晴れない。淀んだ空。厚い雲に覆われている。そのふさぎ込んだ心の晴れることがない現実がその空に如実に現れているとともに、モンマルトルはその心の内側にあったのか?などと邪推してみる。酒に溺れる人生に憧れているのか?と言われれば、一理あるのかも知れないが、酒を愛した事実とその傍らで苦悩して生きる姿、そしてそれを作品として後世に残るものとした事実。ここに惹きつけられる。自身が歩んだ生き様。を後世に。そんな人生を歩みたい。

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Cocktail Montmartre

ちなみにモンマルトルと呼ばれるカクテルもある。ブランデーとシャルトリューズにレモン、アンゴスチュラ・ビターズを入れ、さらにシャンパーニュで割ってチェリーを飾る。黄金色の美しい色味がまばゆい。モンマルトルの朝陽か、はたまた実りある季節の照らす農村風景か、それとも巨星墜ったその地の落陽か。口どけは香り豊か。そこにブランデーとシャルトリューズとシャンパーニュが各々主張を繰り返す。偉大な先人を想い、グラスを傾けてみたい。

インテンシティ&ピュアリティ。芳醇爽快な酒造りを経たそれぞれのお酒がバーテンダーの手によって、さらなる仕上げとする。そしてそのカクテル誕生の背景を想い、由来を辿り、息遣いを感じる。日本酒と関係のない話になってしまったが、ユトリロの生涯を紹介してみた。
今回は、都城のAUTHENTIC BAR Aria 木野内さんに取材協力いただきました。ありがとうございます。

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BAR Ariaは宮崎県都城市その繁華街、牟田町にあるBARです。静かに一人飲みたいとき。お立ち寄りください。

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