今すぐ飲みたい生酒

「生酒」とは?

4月、5月。日差しが強くなり、汗ばむ日が多くなってくる季節。きりっと冷えたお酒を飲んでリフレッシュしたい。暑さで疲れた1日の終わりに、乾いた喉に染みわたるお酒がほしい。そう思って酒屋の冷蔵庫を覗いたとき、ラベルに「生酒」と書かれた日本酒を目にしたことはないだろうか。「生酒」「生貯蔵」「生詰め酒」‥‥

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日本酒ラベルのこの表記、実は一年中見かけるわけではない。蔵開きのシーズン2〜3月を過ぎて、夏に向けて増え始めるお酒である。

「生酒」とはなんなのか。

一言で言うと、瓶詰めまでの工程で、火入れ(加熱殺菌)をまったくしない日本酒のこと。一般的にお店に並ぶ日本酒は、私たちの手元へ届くまでの間に二回、加熱をしている。品質を安定させ、しばらくは常温でも保存できるようにするためだ。対して生酒は、火入れをしていない分、繊細で常温での保存が難しい。生酒をおいしく頂くには、冷蔵庫でしっかり冷やして、開栓したら数日で飲み干すのがおすすめだ。

生酒の魅力の一つが、フレッシュなその香り。生酒を開栓すると、独特の濃い香りが一瞬で鼻腔を駆けぬけていく。香りだけで充分酔えそうな勢いがあるが、飲み口も負けじと力強い。口に含むやいなや、ぐいぐいと喉の奥に攻め込んでくるような勢いがある。暑くなり始める季節から初夏にかけて、この時期だからこそおいしく頂けるエネルギッシュなお酒なのだ。

暑い季節にも、もっとよりよく美味しい日本酒を楽しんでもらうために。

そんな思いを込めて、各酒蔵が季節限定で販売する生酒。温度管理など、保存に繊細な心配りが必要なため、製造本数はあまり多くはない。だからこそ、生酒に、また次回買おうという心は通用しない。酒屋の冷蔵庫でキンキンに冷えた生酒を見かけたその瞬間。その一瞬こそが生酒の買い時なのだ。

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「生酒」「生詰め酒」「生貯蔵酒」‥‥。生酒も、火入れの回数の違いなどで、微妙に名称は変わる。しかし、名称に関する知識だけでなく、「生酒」=暑い季節においしいお酒!というイメージを、ぜひ大切にしてほしい。

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(福岡県八女市の酒蔵、高橋商店の例)

季節限定で販売する生酒は「生酒」ではなく、あえて「生々」と名付けている。「生」という文字を二つ重ねることで、生酒の瑞々しさや新鮮さを、より分かりやすく伝えたいという想いから、そう名付けているそうだ。

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