出水に鶴が舞う

出水,鶴,橋口洋和,三和鶴,重久清隆,クレインパーク

ツルの飛来地。鹿児島県出水市。

筆者の生まれた街。鹿児島県出水市。切っても切れない縁で。遠い昔は住んでいた。ゆえにこの鶴ともそれ相応の期間付き合っていることになる。キレイだ。優雅だ。と思ったことは遠い昔にあったのだろうか?身近で観たとしても、「嗚呼、鶴ね。」で終わる関係がいつからだろう。できている。クレインパークいずみには、平成7年4月21日に開館したらしいが、おそらく1回も行ったことがない。生まれ育った街なのに。申し訳なさげな気持ちが無きにしもあらず。だが、おそらく行くこともないだろうし、誰かを連れて行くということもしないだろう。

日本人は何故か鶴が好きだ。

前述のような想いではあるが、ふるさと貢献という意味合いも含め、なんで人は鶴を好むのか?そのあたりを少し紐解いてみようかと思う。

鶴は千年。亀は万年。

この言葉が意味することと言えば、長寿である。長寿の象徴として、亀と並び愛されてきた。そしてこれは、中国でも同じことが言えるらしく、仙界に棲む鳥として、吉祥と長寿の象徴として、位の高い者たちが装飾品として、鶴のモチーフを身に着けていた。ちなみに吉祥とは、めでたいきざしであり、いい意味での前兆のことである。長寿の象徴である鶴が、1万羽を超えて飛来する。その数を観て生まれ育ったがゆえに、鶴の希少性がなく育ったからか?ありがたみを感じていない。改めて鶴を学んでみると。鶴が愛でられる理由。長寿と吉祥である。めでたい、ありがたい生き物である。

出水,鶴,橋口洋和,三和鶴,重久清隆,クレインパーク

折り鶴と千羽鶴視点で鶴を捉える。

こちらもまた、鶴にまつわるものである。ちなみに折り紙ということばは平安時代から存在しているらしい。「origami」という言葉が海外で通じるほど、折り紙文化は世界に浸透しているらしい。そして折り鶴はモチーフとしては存在していたが、今の意味合いとなったのは、千羽鶴という言葉が認知度を得てからのようだ。「鶴を千羽折ると願いが叶う。」というかすかなのぞみを夢見て、自らの延命を願い、一人の少女が鶴を折り続けた。願いは虚しく叶わず、闘病生活は幕を閉じる。その後、この話が世に広まり、国内外から多くの募金が寄せられ、つくられたのが「原爆の子の像」であり、折り鶴は平和のシンボルになった。今では世界中からたくさんの千羽鶴が贈られ、原爆の子の像の周りに手向けられてる。

この物語、一人の少女とは、佐々木禎子さん。わずか12歳9ヶ月の生涯。生きるという願いを鶴に託したのだ。

見上げる空に平和の象徴「鶴」が翔ぶ。

佐々木禎子さんに伝えられる風景なのかもしれない。この出水の空を。戦争を知らない世代である。これから先の未来も。戦争を知らない世代であり続けなければならない。それがサステナビリティなんだろう。

吉祥の鶴が今年もわんさか。この地を賑わしている。平和な光景である。この光景を未来に伝えゆく。これがこの地に関わりし人たちが、守り伝えゆくものなのかもしれない。正月久しぶりに鶴をまじまじと観てみようか。クレインパークいずみには足は運ばないものの。平和のありがたみを感じながら盃を交わす。そんな新年。縁起の良い1年画迎えられそうだ。

出水,鶴,橋口洋和,三和鶴,重久清隆,クレインパーク

RSS
Facebook
Twitter
Google+
http://ginjoka.com/ebisu/izumi">
Social media & sharing icons powered by UltimatelySocial