生酒、生原酒の違い

生酒、生原酒、無濾過生原酒。違いは何なの?

 


「生酒と生原酒とでは生酒が本当の生ではなく生原酒が本当の生(そのまま)酒ですか?
 生酒(火入れ無し)は本当の生ではない?
 本当の生を味わうには、無濾過生原酒ですか?」

こんな読者の質問が博多日本酒吟醸香に寄せられました。

生酒がどんどん登場する冬場のこの時期。

調べてみると、けっこう生酒の勉強になります。

せっかくですから、質問に関する回答をそのまま掲載したいと思います。

生酒、生原酒、無濾過生原酒の違いについての回答

>生酒と生原酒とでは生酒が本当の生ではなく生原酒が本当の生(そのまま)酒ですか?

福岡,日本酒,吟醸香,旭松酒造,蔵開き,2018

私が懇意にしている日本酒蔵の方に聞いてみました。

結論を申しますと、生酒も、生原酒も、本当の「生」です。

ご存知かもしれませんが、一般的に「生酒」と言われるものは、火入れをしていない日本酒のことを言います。

そして「生酒」は、3つに分類されます。

順番に「無濾過生原酒」「生原酒」「生酒」です。

無濾過生原酒は、しぼったままの原酒です。

つまり、もろみのしぼりたての味というわけです。アルコール度数も17~18度ぐらいと高めです。

そして、無濾過生原酒をフィルターなどで濾過して不純物を取り除いたものが、生原酒になります。

酒蔵によると、一般的に濾過をすると、お酒のアルコール度数が0.5度前後下がるそうです。

酒税法上、アルコール度数の下がりが0.9度以内に収まっていれば、「生原酒」と呼べるとのことです。

そして、1度以上、アルコール度数が低くなった場合は「生原酒」とは呼べず、「生酒」と表記しなければならないとのこと。

「無濾過生原酒」や「生原酒」はアルコール度数が17~18度ぐらいと、やや高めなことが多いですから、蔵によっては原酒に水を加えて度数を下げて、15度ぐらいに調整します。

これは「生酒」になります。

ただし、蔵によっては、実際には「生原酒」であっても、「生酒」のシールを瓶に貼って、販売しているところもあります。

なぜなら、「無濾過生原酒」も「生原酒」も、広い意味では「生酒」であることは間違いないわけですから。

蔵それぞれで違いますから、手元にある日本酒が「生酒」なのか「生原酒」なのか、気になるようでしたら、製造元にたずねてみられたらと思います。

>本当の生を味わうには、無濾過生原酒ですか?

「本来の生」が、しぼりたてそのままの味わいという意味でお考えでしたら、無濾過生原酒と言えると思います。

個人的に、「究極の生」といいう意味では、酒蔵のサーマルタンクに入った絞る前の酒が、本来の生かなと思ったります。

なかなか酒蔵以外の方が呑める機会はないですけど。

酒蔵見学に行って、運が良ければ、呑めるかもしれません。

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