正月にはブリ

成長するにつれ呼び名が変わる、出世魚として縁起がよい魚がブリ

福岡で正月といったら、必ずといっていいほどブリが出てくる。ブリは、ヤズ、ハマチ、ブリと成長するにつれ呼び名が変わる。出世魚として縁起がよい魚として大切に扱われ、正月などめでたい席には欠かせない。ブリの旬は11月から2月ごろとされ、12月から1月にかけては、特に脂がのっているそうだ。

また、「嫁ブリ」という風習があるという。初めて正月を迎えるお嫁さんの実家に、感謝の気持ちを込めて、ブリを届けるという。「よか嫁さんブリ」から「嫁ブリ」と言われるようになったそうだ。昔ながらの風習には、心温まるものが多い。

ブリを求め、福岡県糸島市の岐志漁港へ

年末、ブリを購入するため、福岡県糸島市にある岐志漁港へ行って来た。長崎県は五島列島の活ブリをその場で〆てくれるという。生け簀から生きたブリが並ぶと同時に、どんどん売れていく。

すぐ隣に漁師さんがスタンバイしているので、その場ですぐに3枚に卸してくれた。12月30、31日の2日間、朝6時半から販売。30日の朝8時半ごろいったのだが、ひっきりなしに人が訪れていた。タイ、サザエ、アワビ、ハマグリなどもあった。

このブリは、刺身でいただいた。脂がのり過ぎているぐらいのっていた。とても刺身だけでは食べきれないので、ブリ大根、漬け、鍋などにしていただく。

雑煮にもブリを入れるのが、福岡・博多流

福岡は雑煮にもブリを入れる。ダシは、とびうおを煮干にした「あご」を使う家庭が多い。青物は、かつお菜。かつお菜は、高菜の一種で茎がしっかりと太い、気持ち高菜のような味わいがある。お雑煮は家庭の味そのものだ。地域によっても各家庭によっても使う食材や味が異なるのが、いい。

我が家の雑煮にはブリは入れないのだが、親戚の家でいただいた雑煮には、親戚自ら長崎県の壱岐で釣って来たという天然ブリに、昆布、スルメ、かつお菜、しいたけ、鶏肉、かまぼこが入っていた。心温まる、新年の味である。