目野酒造

吟醸香、目野酒造、國の寿、柳川、日本酒

再生に向けて第一歩

水郷、柳川唯一の酒蔵

水郷、柳川でただ1軒の酒蔵として、目野酒造が復活への歩みを始めている。2016年8月に営業をストップし、126年の歴史を「終わらせようと思った」と目野忠治郎社長。再び蔵を開こうと思ったのは、蔵の酒を愛してくれる「呑む人たち」の声だった。

1890年(明治23年)創業。蔵が始まって以来、ずっとつくり続けている「国の寿」が代表銘柄である。目野社長が「やや辛口で、やや濃い目」と表現する味わい。本格焼酎のほか、梅酒や柚子を使ったリキュールもつくってきた。

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熊本地震で建物に大ダメージ

昨年の熊本地震の影響で、老朽化していた蔵が大きなダメージを受け、心が折れた。「酒造りをあきらめた」と社長は言う。120年を超える歴史、柳川ただひとつの蔵としての責任など、さまざまな葛藤の中、8月に蔵を閉めた。

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「もう一度飲みたい」の声、

蔵元の再挑戦の気持ちを動かす

目野酒造として、一般向けに酒造りを辞めることを告知したわけではない。なのに、営業をストップしてから、毎日のように、一般客の電話が入り始める。「国の寿がもう一度飲みたい」「酒造りを続けてほしい」。蔵がなくなることを惜しむメールも入り続けた。

目野社長は「私は、人の話に振り回される性格じゃないんですけどね。でも、お客様の声がうれしくて。エンドユーザーの声が私たちに力を与えてくれたんです」と振り返る。

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毎年2万人の観光客

知らないうちに増えていた「国の寿」ファン

毎年2万人の観光客を蔵に受け入れ、日本酒造りの説明をしてきた。いつしか、「国の寿」との出会いを、良き思い出と思ってくれている人たちが、数え切れないほどになっていた。そんな消費者の思いを直接感じたのは、くしくも、蔵が傾き、営業をストップしてから。「国の寿」は客の記憶の中に残る酒なんだと知った。

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2月に営業再開

2月に入って、売店などの営業を再開した。今シーズン(2016年度)は酒造りを休んだから、新酒はないけれども、来季は少しずつ日本酒をつくっていくという。

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柳川から酒蔵の火は消えず

長く愛される酒造りを

柳川から酒蔵の火は消えていない。ちょこっとわさびを付けたウナギの白焼きに、「国の寿」を合わせたら抜群じゃないか。土地の料理との相性も提案もしていきたい。再開を決めて、目野社長のやりたいことも広がる。

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でも、まずは一歩、一歩、復活に向けて歩み続けるつもりだ。目野社長は「長く愛される酒を、末永く造っていけたら」と話している。

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目野酒造

http://www.kuninokotobuki.co.jp/

住所:福岡県柳川市三橋町百町766番地

電話:0944-72-5254

2017年も部分的に製造を開始し、売店で購入できる。「国の寿」は純米大吟醸、特別純米酒などさまざまなタイプを用意。梅酒、柚子のお酒などリキュールは好評で、米、麦、芋などの本格焼酎も製造している。

4月8日は目野酒造も参加する「 筑後七国酒文化博」へ!

第3回筑後七国酒文化博

4月8日(土曜日)12時~18時、九州新幹線筑後船小屋駅横の九州芸文館で開催。参加蔵は日本酒蔵の後藤酒造場、旭松酒造、高橋商店、喜多屋、若波酒造、菊美人酒造、玉水酒造、目野酒造と焼酎蔵の西吉田酒造の計9蔵。1蔵3~5銘柄の酒が1杯100円~300円で味わえる。地元食材のおつまみも販売している。前売りチケットは1000円(1100円分)、当日チケットは1000円。問い合わせは、九州芸文館(0942-52-6435)へ。