博多の初夏の風物詩 船乗り込み
5月29日、博多の初夏の風物詩である「船乗り込み」が行われた。船乗り込みの歴史は、江戸時代まで遡る。歌舞伎興行が行われる際に、歌舞伎俳優が船に乗って、お披露目する歌舞伎独特の伝統行事。博多座では、平成11年から行われ、今回で18回目。現在、船乗り込みは、博多と大阪でのみ行われているという。
まずは、キャナルシティ博多で、乗船式典が行われた。6月2日から26日までに行われる「六月博多座大歌舞伎」に出演する役者さんたちがずらりと姿を見せた。今回が襲名披露となる中村芝翫(しかん)さんがご挨拶。式典が終わると、キャナルシティ博多横の清流公園から、早速船に乗り込む。
尾上菊五郎さんに、中村時蔵さんらなど、出演者のみなさんが目の前を歩いて行く。こんな間近に見れる機会はそうそうない。貴重な瞬間だ。今回は、約19人の役者さんが分譲して船に乗り込む。
凛々しい表情の尾上菊之助さん。
笑顔が素敵な中村芝翫さん。
博多座の提灯が上がる船を先頭に、船乗り込みがスタートした。博多リバレインまで約800メートル、穏やかににこやかに博多川を下る。
中村芝翫さんの息子、中村橋之助さん(21)、中村福之助さん(19)、中村歌之助さん(15)。ファンに爽やかな笑顔で応える3人が印象的。親子での共演、襲名披露が楽しみだ。この日、船乗り込みを一目見ようと、3万人のファンが集まった。
ところどころで「成駒屋」など掛け声とと花吹雪が舞う。
博多の芸妓、博多券番のみなさんも一緒に乗船。
さあ、まだチケットが残っているとのことで、私も歌舞伎を見に行きたいものだ。キャナルシティ博多まで来たので、この後は、夏の冷酒を求めて、住吉神社前の住吉酒販さんへ。間近で見た歌舞伎役者さんの余韻を楽しみながら、美味しい冷酒をいただこう。