秋が旬のひやおろし

秋の味覚とともに味わいたい、秋限定酒

最近、酒屋でよく見かけるのが、「ひやおろし」入荷しましたの文字。福岡県内の酒蔵でも販売しているのをよく見かける。先日、取材に行った久留米市三潴町にある池亀酒造でもひやおろしがあり、早速手に入れてきた。いったい、ひやおろしとは何なのか。

ひやおろしとは、冬から春にしぼられたお酒を1度火入れし、秋まで寝かせ熟成させた酒のこと。

通常火入れは、発酵をとめ劣化を防ぐために、貯蔵する前と出荷直前に2度火入れを行うのだが、ひやおろしは、1度だけ。熟成した味わいをそのまま味わってもらうために、2度目の火入れを行わないそうだ。

2度目の火入れを行わず、「ひや」の状態で「おろす」ことから、ひやおろしと呼ばれ、江戸時代から秋の酒として好まれていたそうだ。

9月から11月にかけて販売される。フレッシュなしぼりたてとは異なり、奥深くまろやかな味わいになっている。

さんま、きのこ、銀杏など秋の味覚とともに味わいたい。

ひやおろしと一緒にいただくのは、家の近くの直売所、糸島にある伊都菜彩で購入したすり身で作るさつま揚げ。あじ、いか、塩、片栗粉入りのすり身に、出始めたばかりのれんこん、生きくらげ、玉ねぎ、すりおろしたしょうが、卵の白身に、醤油を少々。混ぜ合わせて揚げたらできあがり。

池亀酒造のひやおろしの味はというと、円熟味を帯びたまろやかさ。さんま、くり、銀杏、きのこなど、これから楽しみな秋の味覚とともに美味なる日本酒を口に含む。贅沢な時間である。