妖艶な夜桜

妖艶な夜桜とともに若波酒造・特別純米酒「蜻蛉」を堪能

八女、大川方面を車で走らせていると、至る所に桜並木がある。改めて、日本人は桜が好きであることを思い知らされる。僅か1週間という儚い命。散りゆく桜も美しい。日本人の心をとらえてやまない桜だが、大昔、日本では桜に神が宿ると考えられていたそうだ。

この桜の木の下で、ひらひらと舞う桜を眺めながらお弁当を食べるだけでも至福の時なのだが、やはり、桜といったら、お花見、宴だ。残念ながら、平日真昼間からとはいかないが、夜になると、どこからともなく宴の準備がはじまる。昼の光に透けた薄ピンクの淡い桜もきれいだが、夜の妖艶さ漂う桜もまた格別である。

そして、桜と一緒に味わいたいのが、日本酒である。

今回の花見に選んだお酒は、家具の町として知られる福岡県大川市にある若波酒造の特別純米酒「蜻蛉(とんぼ)」だ。若波酒造は、大正11年創業。蔵のそばを流れる、日本三大暴れ川として知られ、別名筑紫次郎と呼ばれる筑後川のように「若い波を起こせ」と銘々されたそうだ。杜氏を務めるのは女性で、全国でも珍しい。ちなみに三大暴れ川は、筑後川と、坂東太郎と呼ばれる利根川、四国三郎と呼ばれる吉野川の3本。

特別純米酒「蜻蛉」は、若波酒造の定番酒。すーと口の中に溶け込んで飲みやすい。米のコクというかまろやかな旨みが感じられる酒だ。飲む温度によっても味わいが異なる。はじめ冷酒で飲み、次第に温度が上がると、よりキレと辛さとやわらかさを感じた。香りはさほど強くないので食事と合わせたい酒だ。しかも、おもしろいのが、この蜻蛉のラベル、秋に熟成され「ひやおろし」になると、真っ赤なラベルの赤とんぼになる。ぜひ、紅葉の季節「赤蜻蛉」を味わいたいものだ。恵比寿酒店でも購入できます。