ハネ木搾り

進化を遂げる、ハネ木搾り

先日、酒粕と甘酒を買いに、福岡県糸島市にある白糸酒造へ行ってきた。白糸酒造は、今は珍しい「ハネ木搾り」を貫く蔵。今、ちょうど搾り途中とのことで、見せていただいた。

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酒母に、麹、蒸米、水を加えて醪(もろみ)を仕込み、できた醪を酒と酒粕に分ける作業を「搾り」という。大半の蔵では、機械に醪を入れたら自動的に搾ってくれる「自動圧搾ろ過機」を用いる。この「自動圧搾ろ過機」は、醤油を搾る時にも使われている。「しずく搾り」というのもよく耳にするのだが、「しずく搾り」は、酒袋に醪を入れて、自然の重力でポタリポタリとしたたり落ちてくる酒をタンクで受ける搾り方。

白糸酒造では、全量を昔ながらの「ハネ木搾り」で搾る。

「ハネ木搾り」では、まず、醪を酒袋に入れ、渋柿が塗られた木造の槽(ふね)に入れる。7、8年前に取材させていただいた時とは変わり、木造の槽にステンレスが加工されていた。この槽は、昭和5年につくられたもので、槽やハネ木には毎年柿渋を塗ることで雑菌や虫食いを防ぎ、時には修繕をしながら大切に使い続けている。蔵が新しくなってもなお、このハネ木搾りが貫かれている。

ハネ木は、カシの木製で、長さは8メートル。てこの原理を応用し、槽に詰めた酒袋に、500キロから1トンの石で圧をかけ、2日目には倍の量に石を増やし、2日間で搾り終える。

白糸酒造では、土蔵でお酒を購入できるのだが、早速新酒も出ていた。人気の「田中六五」は、蔵では販売していないので、住吉神社の目の前にある住吉酒店で購入できるとのこと。

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そろそろ、お正月のお酒も用意しなければ。お屠蘇もそうだが、お正月ならではの料理とともに美味しい日本酒をいただき、新年を迎えたいものだ。

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