あたたかい食事。

あたたかい料理が美味しい季節である。生酒もまた。 

早いものでもう2月である。年々月日の流れは速さを増すばかりである。もうすぐ冬を終え、春を待つ日々が続く。だが料理は冬に美味しいものが多い。そして日本酒も冬といえば、生酒が美味しいのである。日本の冬にふさわしい食事。水炊き、すき焼き、もつ鍋などの鍋類と冷えた日本酒を味わう。冬の魚も脂が乗りに乗っている。そんな海の幸に出会えることに感謝の日々だ。

肉料理、野菜料理、そして魚料理。それぞれをあてに日本酒を嗜む。和食という括りの明確な定義は不明瞭であるが、我々が知っている食事の多くは、お酒を味わう上で欠かせない存在である。 体を温める。心も温める。あたたかさは暖色と言われる色味で表現される。その暖色に、一家団欒も色味として足され、またおもてなし・ホスピタリティとして提供される無形のサービスも要素としてカウントされる。皆が幸せそうな顔して食べる、呑む。その姿があたたかさであり、満足感というものになるのかもしれない。

 重久清隆,橋口洋和,サマーウォーズ,浅草

印象に残る。サマーウォーズのことば。

あたたかさという話をする際に、筆者自身に強烈な印象で残ることばがある。映画の名はサマーウォーズ。細田守監督が手がけたサマーウォーズのおばあちゃんのセリフが頭から離れないでいる。

「いちばんいけないのはおなかがすいていることと、独りでいること」

「家族同士で手を離さぬように、人生に負けないように、もし、辛いときや苦しいときがあっても、いつもと変わらず、家族みんな揃って、ご飯を食べること」

この2つである。

  重久清隆,サマーウォーズ,橋口洋和,浅草

田舎に生まれたからこそ。

筆者は鹿児島という土地で生まれ、他県と比較すると、血縁関係の集まりが多い土地柄である。盆正月は親戚一同集い、皆で酒を飲む。美味しい料理、美味しいお酒ではないかもしれない。ただ、その夜は、その家族の絆を感じ、あたたかい布団でゆっくり眠る。そんな古き良き時代を経験している。 人生は長い。想定し得ないシーンも多々ある。けれども縁あってつながれたこの関係性大事にしたい。

サマーウォーズ陣内家のお婆さんがいわれた言葉。残した言葉。この言葉が終えない光景が身近に見られ続けることを願う。

今回の写真は、喜多屋 浅草別邸にておこなわせていただきました。記事もあります。浅草はいい街だ。