一番になれない。
時として負けられない戦いに直面することがある。そして悲しいかな、筆者自身これまで全国一、日本一、世界一というような高台に立ったことはないのである。つまり、必ずそういうときに負けている。その点、喜多屋さんはスゴい。IWC有言実行で手にしているのだから。
勝てる相手ではない。
今回、筆者が携わる仕事で、ものの見事にすべてを違う企業に持っていかれた。といっても特に何も始まっていたわけではないし、アイデアレベルの話なので、傷跡もなく、忘れようと思えば、全然忘れることができるような仕事である。ただ、猛烈に悔しい。何故ならば、その会社に負けたのは今回に限ったことではないからだ。業種業態も全然異なるし、全くもって競うレベルといえない程度の圧倒的差を感じる企業規模の会社を相手に何を偉そうなことを。と思われるかもしれない。そして此処に記載すべき内容でもないので、細かく書くことはないが、惨敗の完敗だった。アイデアレベルはむしろこちらが勝っている。理詰めな積み上げもこちらのほうが勝っている。ただ負けたのは、商流というものである。
負けたくない。
自身のゴールはどこにあるのか?常々考えていない。が、今回の負けを認めることとする。この会社に勝つことができる日を夢見て、そこをゴールにすることにする。商売なんで勝ち負けじゃないのは、重々承知の上だ。ただ、此処に負け続けることは耐えられない屈辱であり、此処を勝つことで、自身が生きた証になるんじゃないかなと勝手に思っている。
記憶に残る悔し酒。
悔しい思いのときの酒は、沁み入る。悪酔いをすることもある。ただ酒はすすむ。うまい。アテは現実の理不尽な気高き壁だったりする。やっぱり不条理なことだったり、つらい現実だったりすると酒は比例して進む。ただこの日心に刻んだことはいつまでも記憶に残る。だから「悔し酒」は大事な機会だ。いつか笑い飛ばせる日が来るまで。