なぜ、にごり酒?

にごり酒は、なぜにごる?

にごり酒は、ご存知の通り白く濁った酒だが、透明な澄んだ酒と異なり、なぜにごっているのだろうか。

にごり酒の一種で、薄くかすんだ酒は「かすみ酒」

ちなみに、こちらは、大吟醸の「八女津媛」というかすみ酒(八女の恵比寿酒店で販売)。ほんのりとした薄ピンク色に濁った艶やかな雰囲気漂う酒だ。「かすみ」というと、冬から春へと季節が変わる時に見られる現象で、昼と夜の温度差によって、大気中の水分が霧や霞となり、空がうすぼんやりと儚く淡く見える、季節の言葉。

かすみ酒も、にごり酒の一種。かすみ酒は、にごり酒ほど濁らず、淡くかすんだ酒。

にごり酒は、醪の中の蒸米や麹の粒を細かく砕き、大まかに濾したもの。そのため、滓が多くふくまれ、白く濁った状態の酒となる

そもそも、醪(もろみ)をふねなどで搾ると、最初に薄濁った酒が出てくる。しばらくすると、2層に分離するのだが、上の澄んだ部分が「清酒」で、下の白く濁り沈殿した部分が「滓(おり)」。

なぜ、白く濁るかというと、デンプンや不溶性たんぱく質、酵母などさまざまなものが混じり合っているため。この部分を「滓酒」という。「千年乃松酒造」の「滓酒」をはじめて飲んだ時、どちらかというと清酒よりもどぶろくに近く、いい意味で独特のクセを感じた。

吟醸香,千年乃松酒造,D-ONE,滓酒,日本酒,福岡

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「滓酒」は、植物繊維などの栄養を含むため、長期間置いておくと酒質が変化してしまう。そのため、この「滓」を取り除く作業を「滓引き」という。

この「滓引き」後、私たちが通常よく見る澄んだ酒にするために、濾過が行われる。

濾過、雑味の成分や微細な粒子などを取り除くことも目的としている。濾過の方法は、お酒をそのまま、あるいは活性炭素を入れて、濾過機を通す方法などがある。濾過することで、腐敗を防ぐことにつながる。

にごり酒は、醪の中の蒸米や麹の粒を細かく砕き、大まかに濾したもの。そのため、「滓」が多くふくまれ、白く濁った状態の酒となる。